平成一一年 (行ウ) 第一三号

      北海道旧土人共有財産等返還手続無効確認請求事件

                         原告 小 川 サ  ナ エ

                         外二三名

                被告 北 海 道 知 事

平成一二年三月九日

            右原告ら訴訟代理人

               弁護士 房  川  樹   芳

                           外六名

札 幌 地 方 裁 判 所

  民事第三部合議係 御中

              記

 平成一二年二月一〇日付準備書面(A)及び(B)に記載が無く

原告小川サナエにおいて口頭で陳述した部分について以下の通り越

充する。

一、平成一二年二月四日付被告側の準備書面(二)には「被告は共

 有財産返還手続に当たり、それまで被告が管理していた共有財産

 について、その指定経緯や改廃状況を十分に調査した上で、返還

 の対象となる全ての共有財産を公告しているのである。」と書かれ

 ています。これが本当なのでしょうか。私達が当事者照会で知事

 に質問しておりますが、たくさんの疑問があります。

l、まず、第一に、道議会に出された資料「北海道旧土人共有財産

 告示の経緯」の中には、北海道旧土人保護法制定以後最初の指定

 (明治三二年一〇月三日)の一〇件のうち、室蘭郡絵鞆村旧土人

 共有、金四〇円が抜けています。

2、第二に、明治一四年、明治天皇が本道御巡幸の際、下賜され

 た浦河支庁長管理の共有財産については、庁舎が焼失し金額が

 不明であるとのこと〔「旧土人に関する調査」北海道庁内務部資

 料大正七年六月)ですが、その後どうなつているのでしょうか。

 この点についての調査を是非お願いしたい。

3、最後に、明治以来百年も経過し、貨幣価値が大きく変わつて

 いるにもかかわらず、理由はどうであれ、その見直しが全然考

 えられていないのは、全く納得ができませんD

二、全国のアイヌ民族は、今回のこの裁判を固唾を飲んで見守つて

 おります。アイヌの歴史が、どんなに虐げられてきたものである

 か。その中で、作られてきた財産であるということを正確に判断

 して、裁判長の立場で公正な判決を出していただくよう強く望ん

 でいます。

                                   以 上

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